相変わらずの本紹介。いつかうまく説明出来る日を夢見て今日も本紹介。
渡辺淳一
「愛の流刑地」
主人公の菊治は、昔はベストセラー作家だった。今は全然小説を書かなくなり、妻とは別居、息子も社会人になり、大学の講義に出たり、雑誌の記事を書いて自由な生活している。
雑誌の仕事で京都に行ったとき、知人の紹介で冬香という女性(人妻)に出会う。冬香は、菊治のファンだった。
とまで書けばどんな内容かは想像つくんじゃない?
不倫、そして純愛。
両立出来ると思う?そんな作品がありえると思う?
純愛かどうかは知らんが確かに不倫だ。
上下巻に別れていますが、上巻はとことんそんなシーンに費やされてます。
しかし、この作品の真髄は下巻ですよ。
菊治は、愛の果てに冬香を殺してしまう。こう書くと不倫のもつれみたいな印象を受けますが、愛ゆえに殺して“しまった”のです。
下巻は法廷で争うシーンにシフトします。
まあ、殺人は殺人ですからしっかり裁かれてしまうんですがね。
菊治は、殺した罪は受け入れようとしますが、検事や警察、裁判官が自分や冬香の気持ちを理解してくれないのが不満だった。
そして、最後に菊治は愛の流刑地に辿り着くのです。
僕には二人(特に冬香)のことが理解できなかったけど、経験不足だからですかね。ところで舞城フェアはどこへ?
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